スローハンド有限会社は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

スローハンド(有)は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

ともに歩む家。


河輪の家 Oさんの住まい。

天竜川の堤防を望む絶好のロケーション。
心地よい光と風と戯れるようなそんな住まいが、
この河輪町にあるOさんの家。
築10年以上経ったいま、改めて訪ねてみました。

 

波瀾万丈な家づくりのはじまり。

河輪の家は、スローハンドの記念すべき第1棟目の住まいですが、実はちょっと複雑な事情がありました。Oさんはスローハンドのスタッフ全員が在籍していた会社と契約を交わしていたのですが、その会社が着工前に倒産してしまったのです。そんななか、なんとかOさんの家を完成させたいという願いから工務店を立ち上げたというのが、実はスローハンド発足の経緯でもあったのです。

 

Oさんはこう当時を振り返ります。
「契約した会社が倒産したときには本当に驚きましたが、そのとき杉本さんが提案してくれたプランが、私たちが求めていたものズバリだったので、絶対にこのプランでわたしたちの家を完成させたいと思ったのです。そこで、その会社が加盟していたFC本部に、ぜひ彼らがこの家を完成できるように支援して欲しいとお願いしました」。そしてOさんは「半年待つから、会社を興して私たちの家を完成させて欲しい」とおっしゃったそうです。こうした暖かい言葉もあり、Oさんの住まいはスローハンドの手によって完成することとなったのでした。

 

 

 

早く家に帰りたくなる家。

そんなOさんから、家づくりに際してお願いされたことは、「家のなかにいても四季を感じられて、アクティブになれる家にして欲しい」ということ。また、「家族の気配を感じられるよう、間仕切りのない家にして欲しい」という要望もされたそうです。

そこで、二階にリビングを持っていったり、堤防に向けて大きなバルコニーを設けたり、一階は大きなデッキを囲むように配置したりと、ソトとウチが自然と融合するようなプランを提案しました。もちろん、パッシブソーラーも導入しています。

 

結果、「日の出とともに家中が明るくなり、昼間は照明がいらないくらい」、「心地よい風が抜けるため、夏もほとんどエアコンをつけていません」、「いままでは、ホテルのほうが快適と思っていましたが、この家に住むようになって出張では早く家に帰りたいと思うようになりました」という快適な住まいとなりました。こうした心地よさだけでなく「これまで光熱費(電気・ガス・灯油)が5万円くらい掛かっていたのに、この家に来てからは1.5〜2万程度で済んでいます」という、省エネ効果も実感していただいているようです。
想定外のトラブルに見舞われながらも、この家を建てたいと強く思って頂けるお施主様との深い信頼関係が、良い縁、そして良い家をつくることができた、スローハンドの礎といえる印象的な住まいであるようでした。

以上は、5年ほど前の取材時の内容ですが、13年という時を経て再びOさんの住まいを訪れてみると、玄関前の植栽はゆたかに育ち、外壁は黒く再塗装され、竣工時とはまた違った趣を呈していました。 

「塗料会社に協力してもらいながら、自分たちでひとつひとつやすり掛けして塗装したんです。かなり手間は掛かりましたが、自然素材の家は手を掛けることで愛着も一層沸くと実感しました」とOさん。劣化すると手の施しようのない新建材と違い、自然素材はメンテナンスすることで新しい息吹を吹き込むことができます。スローハンド発足のきっかけとなったOさんの住まいは、これからも年月を刻みながら美しく歳をとることでしょう。

 

撮影・取材 (株)アドブレイン