スローハンド有限会社は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

スローハンド(有)は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

「なぜ、そうしているのか?どうしてそれを選択しているのか?」

2023年07月20日 12:00 pm カテゴリ: 

こんにちは、

スローハンド代表の森田です。

 

見学会などで、いろいろと質問ことがあるのですが、

おおむね質問されることの傾向があります。

そこで、「なぜ、そうしているのか? どうしてそれを選択しているのか?」と題して、
僕らがなぜ、家づくりにおいてそれを是としているか
それについて紐解いていきたいと思っています。
まず1回目は、「天井が低いのはどうしてなのか?」です。
 
これは本当によく聞かれますが、スローハンドが手がける建物の天井は正直低いです。
数値にすると高さ2130mm…2メートル13センチです。
普通のハウスメーカーさんだと、高いところなら2メートル60センチ
ほとんどのところで2メートル40センチでしょう。
30センチも違うわけですから低く思われても仕方ありません。

ですが、それには理由があります。
空間には必ず開口部つまり窓があります。

一般的なサッシの高さ寸法は高くても2メートルちょっとです。
それ以上の高さのものは特注となります。
そのサッシが天井いっぱいに入るには僕らが設定している天井高がほぼジャストなんですね。
2メートル40センチの天井高だと40センチ分、天井から壁で埋めなくてはいけません。
通称「下り壁」と言われていますが、それがあることで中から外に向けられた視線が
そこでストップしていまうんですね。
下り壁がないと、中と窓を介して外とのつながりが生まれ一体感が感じられるわけです。
小さな家の場合では、こうすることでより広がりが感じられます。
 
また、窓の寸法自体もなるべく正方形にしたいと思っています。
サッシの幅も通常は大きな窓でも1間幅…つまり1800mmが標準です。
それに対して高さが2メートル40センチだとしたら、どうでしょう?
確かに開口面積は大きいのでしょうが、

さほど大きさも開放感も感じられないのではないでしょうか?
なんというか、ノッポな窓になってしまい、逆に悪目立ちしてしまいます。
このタテとヨコに比率は心地よく暮らす上で、とても重要です。
下記の写真にある新原の家の南側に張り出した4畳半の和室につけた窓は、

高さ1メートル80センチにしました。
前述の2メートルちょっとのサッシよりさらに高さを抑えたものです。
和室というのは床に座していることが多いですよね?
さらに、部屋の性格上そこだけ仕切って使うことも多くなります。
その空間の窓が異様に高さのあるものだとしたら、居心地が悪く感じますよね?
そういうことも考えてサッシの高さを抑えるようにしたわけです。

 

もう覚えている方はほとんどいないと思いますが、
かつて某ハウスメーカーさんのCMで、「天井が高い家に暮らすと大物が育つ」
なんていうフレーズが言われていましたが、ほんとうなんでしょうかねぇ。
僕らの設計技術の精神的支柱であった永田昌民さんは
天井が低くないですか?とお客さんから言われたらどうしたらいいでしょうか?
との問いかけに「気のせいです!!と言えばいいんだよ。」と言っていましたが(笑)、
スローハンドが今の天井高にするには、かれこれ10年くらいの時間を要しました。
とはいえ10年前のお宅は、10センチ高い2メートル20センチなんですが…。
それでも、今お邪魔すると逆に天井が高く感じるから面白いものです。

付け加えるとというか大事なことですが、今の天井高で心地よさを引き出すには、
内部の建具も天井高いっぱいにすることと照明器具は極力天井に付けないこと
付ける場合は埋め込みの照明にすることが肝要だと考えています。
もしスローハンドの建物を見て、気持ちよさそうな家だと感じていただけるならば、
そういった細かなところにも創意工夫をしている結果だとそう思ってもらえると嬉しいです。

できれば、今度の見学会で体感してもらえると、なおうれしいです。

 


 

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