スローハンド有限会社は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

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暖房を考える 3

2022年11月30日 12:46 pm カテゴリ: 

スローハンド代表の森田です。
 
せっかく新築するのだから部屋ごとで暖房するのではなく、
家全体をひとつの暖房器具で暖めるようにしたいところです。
そのためには
どうするべきか?
どう考えるべきか?
テーマの本質について綴っていきたいと思います。
 
まず、器具やシステムを検討する前に、
家全体をひとつの暖房器具やシステムで暖かくするということで
どういうふうに暮らしに変化が現れるか。
そのことを考えてみましょう。
 
バリアフリーという言葉、もう普通に使われるようになりましたが、
段差を解消したり、出入り口を大きくすることだけがバリアフリーではありません。
温熱環境のバリアフリーというのもあります。
つまり、どの部屋にいっても温度の差がなく、体に負担が及ばないこと。
これを温熱環境のバリアフリーといいます。

よく寒い冬にお風呂に入ろうとして、それまで十分暖かなリビングから、
ひと気もなく、暖房のついていないお風呂に入るため衣服を脱いだときの
その寒々しい経験は多くの方が体験したことがあるかもしれません。
もしかしたら昨日今日もそういう環境にいらっしゃるかもしれませんね。
これは実は非常に危ないことで、一度暖まった身体が、急激に冷え、
そのあとお風呂に入ってまた急激に暖かくなる・・・。
身体にはものすごい負担をかけていることになります。
実際これによって救急搬送されるケースは、かなりの数であるそうです。
ひとつの暖房器具で家全体を暖められれば、
こういう心配を相当減らすことができますよね。

 

また見方を変えてなぜ部屋ごとで暖房するかといえば
ひとつの暖房器具で可能な範囲が限られているからですよね。
家全体をひとつの暖房で暖かくすることができれば
あまり部屋で区切らなくても大きな空間で暖かく過ごせるということになります。
設計の幅が大きくなるので、わたしたち造り手も願ったり適ったりなんですね。

また、部屋ごとで暖房しているとどうしても空気が澱んでしまうので
定期的な換気が必要になります。
現在の家では換気設備は設置していますので昔の家ほどではありませんが、
それでも意識的に換気をしないと室内の空気は澱んだままです。
空気は見えないので意識して換気することは結構大事です。

 

こうしてみると、ひとつの暖房器具で家全体を暖めることは
そこで暮らすに人の健康面へのメリットが大きいことが浮かびあがります。
ちなみにですが、日本で一番寒い地域北海道の人たちは
その極寒の時期をどうやって暮らしているかご存知でしょうか?
多くのお宅は当然ですが、気密・断熱の優れた建物です。
その上で主にリビングとかに燃料はさまざまですが、大きな能力のストーブを設置し、
それをガンガン暖かくして暮らしています。
ガンガンってどのくらいかというと、家の中ではTシャツで過ごせるぐらい。
でもこれはみんなというわけではないようですね。
ただ、全館を暖めるセントラルヒーティングというのが
一般的なのは間違いないようです。
 
北海道と緯度が同じヨーロッパの国々や
お隣の韓国でもセントラルヒーティングが普通です。
暖房器具から直接暖をとるのではなく熱を蓄えやすい石やレンガに熱を貯め、
そこからの放熱で暖をとる方式です。
日本は古来から直接暖房に慣れ親しんでいるので、
この方式には物足りなさを感じる傾向にありますが、
北海道もかつては直接暖房だったのですが、建物の性能が上がったのと並行して
セントラルヒーティング方式が主流になったのはすごく示唆的なことだと思います。

 

ペレットストーブもお勧めの暖房のひとつ。

 

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