スローハンド有限会社は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

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間取りづくりのポイント 2

2022年12月06日 5:17 pm カテゴリ: 

スローハンド代表の森田です。

 

まず間取り・プランを考える上で基本としておくことは寸法です。
ご存知のように日本の家には独特の寸法用語があります。
1間、2間という言い方を聞いたことがあると思います。
「あいだ」でも「ま」でも「かん」でもなく、「けん」と読みます。
「この家の間口は3間だね」なんていうわけです。
 
ではその1間とはいったいどのくらいかというと、
ご存知かもしれませんが、タタミの長い方の寸法、182センチ。
実に半端な寸法のようですが、
日本の建築はほとんどこの寸法を基本にしています。
その半分の91センチというのもよく使われます。

この寸法の倍数及び割った数字で空間の構成がなされています。
最近はメーターモジュールといって
基準の寸法をメートルにする方法もありますが、
やはりこの畳の寸法を基準にした方法がまだまだ根強いですね。
 
ちなみにこの畳、桂離宮を世界に紹介した
ブルーノタウトというドイツの建築家は日本のタタミは、
椅子、ソファ、ベッドの役割も兼ね、時にはテーブルの代わりもする。

世界で家具を意味するすべてのものを含んでいる。
と感嘆の言葉を残しています。
だからというわけではないのですが、収納家具や棚なども
たたみの寸法を基にして造ると、実にスッキリと収まるわけです。
無印良品さんの商品はそのように造られていますよね。
 
あと、欧米の家になくて日本の家にあるもののひとつに引き戸があります。
あちらの家は基本ドアで空間を仕切りますよね。
日本の家もずいぶん欧米化してハウスメーカーさんの家は
ほとんどトドアで仕切る家になってしまいましたが、
フスマや障子といった引き戸は使うときは閉じて、
使わないときは壁に引きこまれます。
つまりとなりの空間とつながっているのが常なわけです。
例えて言うなら、北側の部屋も北側の部屋とは限定されず、
引き戸を開け放つと、南側の部屋とつながることもできるわけです。
それによって通風であったり広がりや奥行きが得られ、
南の庭の景観も北の部屋にもたらされ、
外とのつながりも感じられるわけです。
 
こういう融通無碍(ゆうずうむげ)な間取り
ここのところ見直されてきています。
間取りだけでなく、収納などもタタミのサイズを基本とすること。
引き戸を使うことで空間をうまく使うことができること。
これら昔からある日本の家づくりの知恵を上手に取り入れることが
よい間取りづくりの一番の基本であると考えています。

 

板の間とタタミの間を建具で仕切る実例

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