長い用に足りうる家を 4
2023年02月16日 12:00 pm カテゴリ:家づくり事始め
こんにちは、
スローハンド代表の森田です。
長い用に足りる家とは、
人が普遍的に求めているものへ応えている家ということです。
人が家に普遍的に求めているもの…
それは、心地よさや快適さなのだと考えています。
ただ単に性能を向上させたり、
建物を強固にするシステムや工法を取り入れるだけでは、
その心地よさや快適さは実現できません。
たとえば太陽光発電で考えてみますと、
太陽の光を電気に変換して日々の電気をまかなう上に、
余った分は売電して儲けることもできます。
すごくいいシステムではありますが、
太陽光発電は、電気を作る装置以上というものではありません。
言い換えれば太陽光発電が心地よさや快適さをもたらすのではなく、
そこでできた電気をつかった生活をすることでもたらされるわけです。
見方をかえると電気を消費すること(その消費量を削減できますが)でしか、
その快適さや心地よさが生じないということです。
太陽光発電を設置することを優先して、
たとえば夏の日射遮蔽への対処をおざなりにしたり、
過剰な設備機器を導入したりすると、
電気をつかった生活そのものは快適かもしれませんが、
設計で対処できる日射遮蔽をしなかった分、
余計に電気を使う生活になっていたり、
過剰な設備を入れることで、メンテナンスやいずれ故障したときの取替えに
過分な手間や労力、コストがかかったり、と
心地よい暮らしとはかけ離れた生活を送ることになってしまうこともあり得ます。
そんなの稀なケースでしょ!?って思われるかもしれませんが、
ここ数年で新築した方の声で多いのは、
結構設備の故障が早くにおきるのが多いことです。
自動で洗浄するレンジフードとかトイレとかありますが、
結構日ごろのメンテナンスは必要です。
それを怠ると早々に不具合が出るものです。
掃除がしやすいとか楽というのはいいと思いますが、
何でも自動というのは少々注意が必要です。
申し上げたいことは、太陽光発電を設置した家では、
ほぼ、電化製品を使う生活が前提になります。
それがイコール心地よさや快適さではないということです。
あくまでそれをアシストしてくれる装置だと
捉えたほうが健全だと思います。