今一度、パッシブデザインを考える 6
2023年04月19日 12:00 pm カテゴリ:家づくり事始め
こんにちは、
スローハンド代表の森田です。
これまでのおさらいですが、
パッシブデザインは建築の手法で自然エネルギーを上手く活用し、
建物の温熱環境を整えようという考えに基づき、家づくりをしていこうというものです。
その手法には8つの要素があり、
それは、集熱・蓄熱・通風・採涼・排熱・日射遮蔽・断熱気密
そして熱移動というものです。
最近のパッシブデザインの住まいづくりは、断熱・気密には注力されていますが、
熱のコントロール…つまり熱移動については
結構機械に頼ることでよしとしていることが多い傾向にあります。
しかしこの熱移動は、つまり暖房をどうするか、
夏の冷房をどうするかということでもあるので、
どういう手法にするかによって、結構暮らしの質が変わってきます。
私たちは、ここも重要にしたいと思っています。
特に輻射による暖房をお勧めしている…
こんなようなことをこれまでにお伝えしました。
さて今回は、これから迎える暑い夏を涼しく暮らす上で、
何が重要になってくるかということも考えてみたいと思います。
夏の暑さで不快なのは、温度の高さによるものもさることながら、
もっとも不快な要因は「湿度」です。
日本のほとんどは、梅雨時からほぼ80%くらいの湿度で覆われます。
湿度が高いとなかなか水分が蒸発しないので、
夏は汗がなかなか乾かずにいつもべたべたしていて不快なのと、
水分が蒸発する際におきる気化熱を奪うという機能が働かないので
体温がなかなか下がらず、それによって体感温度もあがってしまい
不快な感じがまとわりつくわけです。
つまり、湿度をコントロールできると温度は高くても、
結構過ごしやすいなんてことも可能なんですね。
では、湿度をコントロールするためには、
どうするのがよいのか?
次回はそのあたりをお伝えします。