なぜソーラーシステムに取り組むか? 4
2023年01月19日 5:46 pm カテゴリ:家づくり事始め
スローハンド代表の森田です。
先回は太陽光より太陽熱を利用した方が、
ダイレクトにそのエネルギーを活用できるとお伝えしました。
しかし、普及率をみると太陽光(発電)の方が圧倒的です。
太陽光発電を取り入れると、太陽光発電でできた電気から、
自分の家で使った電気を引き算し、余った電気があればこれを売電できるという
余剰電力買取制度というものがあります。
余った電気の買取額は年毎で変わっていて、2023年度は1kwあたり16円になりました。
制度自体はずいぶん前からありますが、自然エネルギー活用を増やすという政策から
2010年からより大きな制度になり、そのときは1Kwあたり48円でした。
下がった経緯はいろいろありますが、それだけ太陽光発電が普及し、
コストも下がってきたことが大きいと思います。
一方、太陽熱利用の方にそういった制度があるかというと・・・
残念ながらありません。
太陽熱の方は、発電と違いダイレクトにエネルギーを使うシステムなので、
家庭で消費するしか使えません。
しかも暖房と給湯に限定されます。
それでも、そんな不利な状況であってもなぜ太陽熱利用にチカラを注ぐかといえば、
その活用の方式が、極めてシンプルであるということがまず1番です。
太陽光発電は、発電パネルそれ自体がお湯をつくるわけでもないし、
暖房するわけでもありません。
光エネルギーを電気に換えるのが発電パネルの役割です。
そこでできた電気を使ってエアコンなどで暖房したり、冷房したり、
IHクッキングヒーターなどで調理をしたり、
エコキュートでお湯を作ったりするわけです。
つまり何かしら電気を使う設備をそろえる必要があるわけです。
つまり電化住宅にしないと家庭でのエネルギー活用ができないわけです。
もしくは、電化住宅にしないで、発電した電気を買い取ってもらうということも
ありうるかもしれません。
そうやって、何らかの優遇制度や機器ありきの暮らしではなく、
できる限り、自然な暮らしを実現したいと考えているのです。
先回もお伝えしましたが、太陽光発電はどんどん普及してもらいたいと思っていますが、
それはこういった優遇制度がなくなっても普及率が変わらないほど
手軽になればいいなと思っているからです。
太陽熱利用の方はそういった優遇制度の恩恵がなくても、
いいと思った方は世代をわたって取り入れる方も多くいらっしゃいます。
それはとても健全なことだと思いますし、正当な評価を受けている証でもあります。
熱と光、どちらも健全な活用の仕方がよりされていくといいなぁと思いますし、
そのためにもより一層頑張ろうと思っています。