長い用に足りうる家を 7
2023年02月21日 5:17 pm カテゴリ:家づくり事始め
こんにちは、
スローハンド代表の森田です。
長い用に足りる家をカタチにするためには、
長いスパンで設計を考えること。
昨日は、その基本として「可変性を考えた設計」が
重要なポイントであるとお伝えしました。
そしてもうひとつ重要なポイントとなる設計の基本が、
「インフィルとスケルトンで考える」ということです。
インフィルとは、たとえば住宅設備であったり、
建具や間仕切り壁であったり、取り替えることを前提としたものです。
スケルトンは、柱や梁といった建物の構造をなすものです。
そういったものは容易に取替えはできません。
ですから将来取替えを前提としたものが、
その柱や梁や重要な壁などど一体不可分になってると、
いざという時にとても大変になってしまいます。
現在の技術レベルであれば、木造の家でも50年は当たり前
100年近く躯体自体は維持できます。
つまりその間にインフィル部分を取り替えていけば、
3代に渡って暮らせる家になるんですね。
インフィルだけ取り替えたいのに、
スケルトンもいじらないといけないとなると、
コストも手間も過分にかかってしまいます。
そういうことがない設計が、「インフィルとスケルトンで考える」ということなんです。
もうひとつあえて加えれば、
インフィル部分はいずれ壊れたり寿命がくるもの。
特に住宅設備などは10年単位で故障や寿命がきます。
特に機能満載な家づくりをすると、取替える時にそのモノがなくなっていたり、
代替品にしたら、何だか変な納まりになってしまったりすることもあり得ます。
取替える時は必ず来ることを念頭にしておくべきでしょう。
また、設備以外の建具であったり、間仕切り壁であったり、家具なんかも
造りこみすぎると取替えにくかったりします。
造作家具などは本当に長きに渡って使っていけるものなのか、
設計段階でよく考えておくべきだと思います。
このあたりの設計が上手いかまずいか・・・結構分かれ目なんです。
造作収納も簡素にシンプルに。