空間づくりの注意点 4
2023年03月02日 12:28 pm カテゴリ:家づくり事始め
こんにちは、
スローハンド代表の森田です。
昨日の続き、吹抜けと住み心地のと関係をお伝えしていきたいと思います。
吹抜けを設けるにしても、天井を抑えめにすることがポイントとお伝えしました。
リビングは言わずもがな寛ぐ場所です。
吹抜けがあることで天井が普通よりずっと高くなるわけですが、
あまりに高いと実は寛げないんですね。
「いや、開放的で広々してていいんじゃないか?」
と思われるかもしれませんが、とにかく落ち着かないと思います。
大きな要因は、音が必要以上に響いて感覚が狂うこともあります。
また温熱環境を考えておかないと、
上昇してゆく暖かい空気の代わりに冷たい空気が下がってきます。
吹抜け空間の容量が大きいと、冷気の量も増えていきます。
もちろんそれに対して
きちんと対策をとっておけば軽減されますが、
天井が高いことそのものが、
そういう場所に身をゆだねてみるとよくわかりますが、
長くそこに居ようという気分になれないんですね。
ですから、スローハンドでは吹抜けを設ける場合
天井を抑え気味に設定します。
屋根裏まで抜いてしまう吹抜けは、
よっぽどの場合でなければ造りません。
屋根裏を抜いてしまうということは、
1階と2階、さらに屋根裏の層も、吹抜けになるわけですから
3層ごぞっと抜いてしまうことになります。
そのスケール感は、確かに圧倒的に感じますが、
寛げるスケール感とはちょっと違います。
私たちも以前はよくそうしていましたが、
建て主さんから結構ご指摘を受けて、考えを改めました。
高すぎる吹抜けは、
要するにヒューマンスケールではないんですね。
人がそこに居て心地よいと思えるサイズ感。
吹抜けを設ける時、
そのことをもっとも重視すべきだと思っています。