スローハンド有限会社は、浜松で自然の力を活かしたパッシブソーラーと心地よい木の家を提供する工務店です。

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心地よい住まいをつくるために大切なこと 5

2023年02月02日 3:55 pm カテゴリ: 

スローハンド代表の森田です。
 
今回は「建具」についてお伝えします。
前回、設計のまずい家は壁の取りかたがヘタとお伝えしましたが、
建具はその壁と密接に関係しています。
 
壁は空間と空間を隔てる役割をもっていますが、
建具は隔てつつもつなげる役割をもっています。
つまり、あちらからこちらへ動くときにスムーズにいく箇所に
建具がないと、非常に暮らしにくい住まいになってしまいます。
 
スローハンドでは、ほぼ出入り口の建具は引き戸、
もっと言えば「引き込み戸」にしています。
引き戸は開けておくことが常態なので、
ドアのように、いちいち開け閉めの動きを必要としません。
流れる生活が可能になります。
開けておけば風や光も通り、心地よさも感じられます。

戦後、日本の住まいは欧米化して、
ドアを採用する家が当たり前になってきましたが、
逆に欧米の建築家たちが、日本の引き戸をとても評価してきたんですね。
フランクロイドライトもそのひとりですね。

 

引き戸とともに日本独特の建築様式といえるのが、障子です。
障子というと和室にあるものという固定概念があるかもしれませんが、
スローハンドではリビングなどにも普通に設置します。
考え方として、和風の情緒を楽しみたいから障子をつけるのではなく、
優れた障子の機能を暮らしに活かしたいと思っています。
 
障子はほどよく光を通し、さらにその光を拡散させてくれます。
ほどよき透過率・反射率がそうさせるといわれています。
また、温熱環境面でも大きな効果を生み出します。

障子をつけると、窓との間に少し空間ができます。
この空気層が断熱効果を高め、特に冬は窓からくる冷気をストップさせるんですね。
たった1枚の紙なのですが、熱貫流率が低く、

さらにしっかりと敷居・鴨居に収まるため室内への空気の侵入を防ぎ、
冷気をストップさせるわけです。
 
これ以外にも調湿効果や吸音効果もあったり、いいことがたくさんなんですね。
その一方で破れることもあるし、カーテンのように気軽な使い方ではないし、
マイナス面ももちろんあります。
ただ、心地よい住まいにする上ですごく大事だと思うのは、
熱と空気のデザインだと、私たちは考えています。
その上で、引き戸や障子はかかせないパーツだとも考えています。
ぜひ、このことも記憶に留めておいていただけたらと思います。

 

 

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